最近読んだ本の感想とか
こんにちは、白井です。
休校が始まった頃から無性に本が読みたくて読みたくてたまらなかったんですけど、なかなかゆっくり本を読む時間が取れず、めちゃくちゃストレスが溜まっていました。
なんとか時間を見つけて読み始めたら止まらなくて、一気に3冊消化してしまいました。
それでもまだ未読本が本棚に積んであるから恐ろしい……
ここ数日で一気読みしたのはこの3冊。
以下ナチュラルにネタバレ含んでます。
三浦しをんさんの作品は読みやすくて好きです。
特にセリフが作り物っぽくないのがいいんですよねぇ。
リアルに近い感じがする。
どうしても小説とか創作物のセリフ回しって嘘くさいというか、「普通その口調で話す人いないでしょ」みたいな感じのセリフ回りになりがちじゃないですか。
例えば、女子高生が「~~~だわ」とか「~~~~かしら」とか。
おばちゃんかよ!!みたな。
男の人のセリフもわざとらしいとくかなんというか、そんなしゃべり方する~~~?みたいなね。
そういうの、多いじゃないですか。
別にそれがだめってわけじゃないんですけど、あんまりにも酷いと違和感が大きくなって物語に集中できないんですよね。
その点三浦しをんさんの作品はセリフが嘘くさくないように思うんです。
全部が全部ではないですけど。
読んでてむず痒くないというか、リアリティがあるんですよね。
なんでだろう??ってずっと思ってたんですけど、第1回「小説とは、推敲を重ねて初めて完成するもの」と肝に銘じるべし。|小説を書くためのプチアドバイス by三浦しをん|集英社Webマガジンコバルトの何回目かでセリフに関するアドバイスを書かれていたのを読んでなるほど~と思ったんですよね。
今はもう読めなくなってしまっているのですが、電車の中などでいろいろな世代の会話を聞いてリアルに近いセリフ回しを心掛けているとか感じのことを書かれていました。
これを読んで、だからこの人の作品はセリフがわざとらしくないんだなって思ったのをよく覚えています。
小暮荘物語はまさしく、いろいろな世代、性別の人物がと登場する短編集ですが、登場人物のセリフの書き分けがここでも光っていたように思います。
あ、その次に読んだ白い蛇眠る島もいろいろな世代の人が登場しますね。
男性のセリフ回し、特に高校生や大学生といった若い子のセリフ回しが結構好き。
イマドキ感が出てて、けれども下品じゃない感じ。
電車の中とかマックとかで実際に聞こえてきそうな感じなんですよね~。
白い蛇眠る島はホラーなのか何なのかよくわかんないカテゴリの作品なんですけど……
島の掟とか閉鎖的な感じとか実際に行ったことも見たこともないのにありありとその島の情景が浮かんでくるのがすごいなと。
それだけリアルに島の様子が想像できるのに、肝心の「アレ」に関しては全く想像できないのがまたなんとも不気味さを引き立てていると思います。
終盤はところどころ細かい描写も入ってくるんですけど、いかんせんクライマックスでもあるのでイメージが追い付かない(笑)
今思い出しても目と口と腕?手?の描写くらいしかなかったような気がするけど、それがまぁ不気味なんです。いろんな風に想像できちゃうから……
それが狙いなのかなぁ??だとしたらすごく計算された作品だなぁ。さすがプロだ。
今だけのあの子は短編連作集。
こういうの好きなんですよね。
長編もがっつり読めて好きだし短編もサクサク読めて好きなんですけど、連作が一番好きです。
物語のちょっとしたところが別の話とつながっているのが、読んでいて楽しいんです。
あ、この人あそこにも出てきたな。とか、あーこの人あの時はこんな感じだったんだ!とか。つながりを探しながら読むのも楽しい。
この作品の中で一番好きな話は最初に収録されている『届かない招待状』です。
ドロドロの女の争いか!?と思わせてからのまさかの結末に思わず声が洩れてしまいました。
これを1作目に持ってくるのが最高!
2作目以降も早く読みたい!って気持ちになりました。
いろんな時代、いろんな年齢の「女の友情」をテーマにしているだけあって、共感できるシーンもたくさんありました。
今までの自分と重ね合わせてみたり、これからの自分を想像してみたり。
読んでいて楽しかったです。
個人的には2作目の『帰らない理由』の主人公である「まーくん」が結構イラっとする奴だと思ったんですけど、3作目『答えない子ども』でも出てきて、ちょっといいやつに成長してるのが悔しかったです(笑)
最後に、次に読もうかなと思っているのは妹尾まいこさんの『あと少し、もう少し』です。
確かこれは三浦しをんさんの『風が強く吹いている』を読み終えて興奮状態で手に取った本だったような気がします。
購入してから1年は余裕で寝かせました。
私自身も小中と駅伝の経験があるので、当時のことを思い出しながら読もうと思います。